【5月開催開始 京都ワークショップのご案内】色と言葉のおたより2025年第6号
初夏の陽光が眩しい5月。爽やかな陽気の中で植物たちはすくすくと育ち、一日ごとに野山の緑が鮮やかに変わっていきます。自然の息吹を色濃く感じられる季節、野山にみなぎる植物のエネルギーを色に染め、この時期ならではの染め織りを楽しみましょう。
【世田谷】染めと織りのワークショップ − 桜と春の草 −
5月の野原に元気に生い茂る、烏野豌豆や蓬(よもぎ)、野人参(のにんじん)などの春の草たち。冬を超え、春に芽吹き、初夏の輝く光と風の中で生き生きと伸びゆく野草からは、この時期にしかいただけない「野の色」が染まります。草木の生命力を感じる春の草の色をどうぞお楽しみください。5月前半には、ご好評につき桜のワークショップも追加開催いたします。過ぎゆく春の名残を思わせる、清雅な桜の色をどうぞお見逃しなく。
【世田谷】わたしの色を織る − しむらの染織と思想を学ぶ3ヶ月コース
指定の3ヶ月間の間に18日を選んで通っていただき、機準備や染め織り、講義を通してしむらの染織の基礎と思想を学ぶコースです。本格的に機織りを始めたい方や、制作に向き合う時間を通して自己表現を深めたい方におすすめです。
【世田谷】 − 桜と春の草 − 草木の色をまとう −ストールを織る2日間コース
色のついた経糸を使い、2日間で約180cmのストールを織るコースです。染めは行いませんが、他のコースで染めた色糸や会場にご用意した糸を自由に織り込んでいただけます。機織りに慣れた方や、身に纏うものを作りたい方におすすめです。
学びの会「言ノ葉 − 色で結ぶ −」
2024年度オンラインゼミ「民藝を深める」
【第12回】マルセル・モース『贈与論』(岩波文庫)
このオンラインゼミでは、マルセル・モース(Marcel Mauss, 1872 - 1950)の古典的名著『贈与論』(岩波文庫)をテキストに取り上げます。モースは、フランスの社会学者、人類学者であり、社会学、人類学、民族学の分野に多大な影響を与えた人物です。また戦前パリ時代の岡本太郎にも大きな影響を与えました。
『贈与論』において、モースは未開社会における贈与は表面上は自由な行為に見えても、返礼の義務が伴い、贈与、受贈、返礼というサイクルを通じて社会的な絆が強化されるということを明らかにしました。また、贈与は単にモノの交換だけでなく、名誉、威信、権力といった無形の価値も交換される行為であると捉えました。
民藝思想において経済的視点が弱いと感じますが、これからの工藝の経済的環境を考えるうえで、資本主義とは異なる経済・社会の仕組みを明らかにした『贈与論』は大きな示唆を与えてくれます。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
講師 志村昌司(アトリエシムラ代表)
日時 3月15日(土)17:00〜18:00(講義本編部分の視聴となります)
参加費 1,650 円(税込)
*講義の時間は内容によって延長することがあります。